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暑い一日だった。夜になってなんとなく近所の公園に行く。

 

初夏の夜は若葉のみずみずしいにおいと排気ガスの無機的なにおいが混ざり合って、不思議なさわやかさだ。遠くで電車が線路を行く音が聞こえる。虫が低い音で鳴いていた。バスケットゴールでカップルが遊んでいて、ドリブルの音が気怠げに響いていた。

 

東京の夜空は深い群青色だ。工事用のコーンに取り付けられたランプだけが誰にも気にされず懸命に点滅している。